インスリン抵抗で飢餓感が止まらない

インスリンは血糖レベルを調節し、栄養の貯蔵を促進することは知られていますが、
空腹を抑制する効果もあることはあまり知られていません。
インスリンが上昇すると満腹感が増加します。
飢餓感や空腹感を生み出すのに重要なホルモンがあと2つあります。
レプチンとグレリンです。
レプチンは脂肪細胞から分泌され、脳に満腹信号を送ります。
脂肪が蓄積すると、栄養が蓄えられたから安心してOKだよ、とメッセージを送るために
レプチン分泌量が増えるのです。
しかし、インスリンはレプチンをブロックします。
インスリン抵抗が起き、インスリンレベルが恒常的に高くなると、
レプチンがブロックされ続け、レプチンの空腹抑制効果が働かなくなります。
グレリンは胃から分泌される飢餓ホルモンです。
インスリン抵抗が起こると、グレリンによる飢餓感の増幅を止めることができなくなります。
インスリンには循環するグレリンレベルを抑制する効果があるのですが、
インスリン抵抗によりインスリンのグレリン抑制作用が失われてしまうからです。
インスリン抵抗が増加すると、この3つのホルモンが正常にバランスをとれなくなり、
飢餓感と空腹感が増大し、食べ続けないと気分が落ちつかなくなる状態が続きます。
食べ物の内容がインスリン抵抗をさらに高めるものであれば、食欲はさらに増大していきます。