血糖値を測っても予防はできない

健康診断では血糖値を測ります。
血糖が上がりはじめると糖尿病へと進行しないように、生活習慣に対して注意が促されます。
しかし、同じような生活習慣を続けていれば、血糖値は上昇し続け、寿命が先に来なければいずれは糖尿病へと進行します。
血糖濃度は一定の範囲で上下します。
私達のカラダは、何とかして血糖値をその範囲に抑えようとしてくれています。
インスリン抵抗が上昇しはじめると、血糖値が正常範囲内に収まるようにインスリン分泌量が増えていきます。
でも、血糖値が正常値だからといって安心はできません。
インスリンの分泌能力にも制限がありますので、ひとたび限界を超えると、血糖値が常に高い状態になってしまいます。
インスリンが高い状態が持続すると、がん細胞は簡単に増加していきます。
血糖が高い状態が持続すると、血管の老朽化が高スピードで進んでいきます。
これがあらゆる慢性病を作っていきます。
一般的な健康診断のメニューには「インスリン抵抗」は含まれていませんが、
インスリン抵抗性は血糖値が上昇する数年~数十年前から増加していきます。
健康診断では測定できないこの根本症状を発生させないことが、真の予防につながります。
血糖値が上がり始めた、ということは、糖尿病の診断がなくても、身体で起こりえないことが起こっている、との認識を持つことが大切です。
真の予防とは「糖尿病」にならないことではなく、「血糖値」を上げないことでもなく、「インスリン抵抗」を増加させない、ということです。
その予防は血糖値が上昇する数十年前から始めないといけないということです。